空き家を放置すると危険!「特定空き家」に指定されるリスクとその対策

空き家を放置すると危険!「特定空き家」に指定されるリスクとその対策


空き家を所有しているけれど、ただ放置している…」そんな方はいませんか?

空き家を放置していると、意外な落とし穴があることをご存知でしょうか。実は、放置された空き家は「特定空き家」として指定されるリスクがあり、その結果、さまざまなデメリットに直面する可能性があります。

この記事では、そんな空き家所有者の不安を解消するために、「特定空き家」とは何か、なぜ避けるべきなのかを詳しく解説します。特定空き家に指定されるとどんな問題が生じるのか、そしてその問題をどのようにして回避すべきかについて、具体的な情報を提供します。

この記事を読むことで、あなたは大切な財産である空き家を守るための知識を得ることができます。特定空き家のリスクを理解し、適切な対策を講じることで、将来にわたるデメリットを回避できるようになるでしょう。空き家の適切な管理や活用方法についての貴重なヒントを得て、安心できる未来への一歩を踏み出してください。

目次

特定空き家とは

特定空き家とは、周囲に悪影響を及ぼすような状態の空き家を指します。具体的には、衛生上や保安上の危険があると判断された空き家のことです。

平成26年に「空き家対策特別措置法」が制定され、自治体はこの法律に基づき、環境の改善を促すために指導や勧告を行うことができるようになりました。指導に従わない場合は、最終的には強制的に補修や解体を行うこともできます。

この法律の制定には、高齢化に伴う「空き家の増加」という社会問題が背景にあります。多くの場合、高齢の親から相続された空き家は使用されずに放置され、管理が行き届かずに荒れ果ててしまうケースが増えています。荒れ果てた危険な空き家の増加を食い止めるため、このような法律が制定されたのです。

どんな空き家が特定空き家の対象になるの?

特定空き家とは、どのような不動産が指定される可能性があるのでしょうか。具体的な指定条件は、「空き家対策法」2条2項で以下の4つが挙げられています。

  1. 倒壊など著しく保安上の危険となるおそれのある状態。
  2. 著しく衛生上有害となるおそれのある状態。
  3. 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態。
  4. 周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態。

これらの条件を満たす空き家が特定空き家とされます。特定空き家は、周辺環境や近隣住民に悪影響を及ぼすと判断された空き家です。自治体は空き家を確認し、調査を行った上で特定空き家としての指定を行います。

特定空き家に指定された場合の影響

特定空き家に指定されると、どのような影響があるのでしょうか。

各自治体によって手続きが異なる場合がありますが、基本的には空き家対策法の手続きに従います。まず、指導が行われ、特定空き家に指定される原因となった状況の改善を求められます。

指導に従わない場合、勧告が行われ、さらなる改善が行われない場合は、固定資産税の優遇措置が失われたり、罰金が科されるなどの懲罰的な措置が取られることがあります。必要に応じて、行政代執行手続きによって強制的な措置が行われることもあります。

特定空き家の改善指導と勧告の流れは、以下の通りです。

  1. 行政から所有者に対して改善を求める助言や指導が行われます。
  2. 助言や指導にもかかわらず改善がなされない場合、一定の猶予期間を経て勧告が行われます。
  3. 勧告に従わない場合、固定資産税の優遇措置が解除され、一定の猶予期間を経て改善措置命令が出されます。
  4. 改善命令にも従わない場合、一定の期限が経過後、行政代執行法に基づいて代執行の通知がされ、強制的な改善措置が行われます。代執行にかかった費用は後で請求されます。

また、特定空き家に指定されると固定資産税の優遇措置が解除されます。居住用住宅が建っている土地には、最大6分の1の減税措置が適用されていますが、この特例も解除されることになります。

特定空き家指定をされてしまった場合の対処法

特定空き家の指定を解除してもらうには、以下の手続きと対応方法があります。

まず、「特定空き家」に指定された場合でも、すぐに罰則が科されたり、行政代執行が行われるわけではありません。行政からは改善の助言や指導がなされ、一定期間の猶予が与えられます。その期間内には、改善に向けた対策を実施することが重要です。

具体的な対策としては、倒壊の危険がある場合は解体が主な対応策となります。一方、構造的な問題がない場合は修繕を行い、衛生上の問題がある場合は不適切なごみを撤去するなどの改善措置が行われます。これらの改善が確認されれば、指定解除が可能となります。

また、空き家対策法では、改善命令の直前の段階で以下の3点を通知することが義務付けられています。

  • 命じようとする措置の内容とその理由
  • 意見書の提出先
  • 意見書の提出期限

この意見書の提出は、行政の命令に対して異議を申し立てる機会となります。

もし空き家の管理が行き届かない理由ややむを得ない事情がある場合は、証拠を提示してこの時に申し立てることが重要です。なるべく行政法に詳しい弁護士を代理人として立てることもおすすめです。

命令が決定された後も、通知を受けてから一定期間は不服申し立ての期間が与えられます。この期間内であれば、市町村の町長に対して異議を申し立てることが可能です。

行政を相手に訴訟を起こす場合は、通常はまず異議申し立ての手続きを経ることが一般的です。行政事件訴訟法が改正された2016年以降は、直接的に取消訴訟を起こすことも可能となりましたが、話し合いによる解決を目指し、順序正しく対応することが望ましいです。

特定空き家に指定されないための対策

特定空き家に指定されたからと言って、すぐに罰則が科されるわけではありません。とはいえ、それぞれの段階毎に一定期間の猶予がありますので、その期間内に改善できるよう対策することが大切です。

特定空き家に指定されないための対策を以下でご紹介します。

空き家を解体して土地活用

解体して土地活用する方法があります。解体費用や手間がかかることもあるかもしれませんが、土地を活用して駐車場経営や建て貸しにするなど、収益を上げることを検討しましょう。解体費用を回収できれば、長期的な安定収入につながる可能性もあります。

空き家を売却する

売却することも一つの選択肢です。将来的な使用予定がない場合や売りにくいエリアにある場合は、不動産会社に買い取ってもらうことも考えましょう。一般的な相場よりも低い金額になることもあるかもしれませんが、固定資産税や維持管理費の負担を軽減できます。

空き家を賃貸として貸し出す

賃貸で貸し出す方法もあります。築年数の古い家でも、スローライフを楽しむ人や特定の需要に合致する人が存在することもあります。地域の不動産会社に賃貸の需要を相談してみると良いでしょう。

特定空き家に指定されないために

この記事を通じて、特定空き家に指定されるリスクとその回避策について詳しくお伝えしました。放置された空き家は、所有者にとってのみならず、地域社会にも様々な影響を及ぼすことが理解できたことでしょう。重要なのは、問題を放置せず、早期に対応策を講じることです。

空き家の管理や売却は、地元の専門家に相談することで、より効果的かつ迅速に解決に導くことができます。後楽不動産では、あなたの空き家の状況に応じた最適な解決策を提供します。空き家を放置することによるリスクは大きく、社会問題としても認識されています。この法律に対応するため、そしてあなたの貴重な財産を守るために、適切な手段を早急に取ることが求められます。

空き家の有効活用や売却を検討している場合は、後楽不動産への相談もご検討ください。私たちは、あなたの空き家の状況を理解し、スムーズな売却手続きをサポートいたします。この記事が、あなたの空き家問題への解決策の一助となり、安心して未来を見据えることができるよう願っています。

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