不動産売却の節税対策を徹底解説!税金計算と11の特例を知って損を防ごう

不動産を売却して利益が出た場合、それに伴って税金が発生します。しかし、複雑そうに思える不動産の税金も、仕組みを理解し、ご自身の状況に合った特例を活用することで、負担を大きく軽減することが可能です。この記事では、不動産売却にかかる税金の基本的な知識から、具体的な節税対策、そして確定申告の流れまで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
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不動産売却で発生する税金の基本
不動産を売却した際には、いくつかの種類の税金がかかります。特に大きな金額になりやすいのが、売却によって得た利益に対して課される「譲渡所得税」です。まずは、基本となる税金の種類と仕組みについて理解を深めましょう。
【関連記事】不動産売却の税金はいくら?計算方法と使える特例をわかりやすく解説-【岡山県】不動産売却・査定・買取|後楽不動産の安心サポート
売却益にかかる「譲渡所得税」とは?
土地や建物といった資産を売却して得た利益(譲渡所得)に対しては、「所得税」「復興特別所得税」「住民税」が課されます。これらは単一の税金ではなく、国税である「所得税及び復興特別所得税」と、地方税である「住民税」として別々に課税されます。給与所得など他の所得とは合算せず、不動産の売却で得た利益だけを分離して計算する「分離課税」という方式が採用されています。このため、会社員の方でも年末調整とは別に、ご自身で確定申告を行う必要があります。
参考:国税庁「No.1440譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)」
【関連記事】不動産売却後の住民税はいつ払う?計算方法と節税に使える控除特例を解説-【岡山県】不動産売却・査定・買取|後楽不動産の安心サポート
所有期間で税率が変わる?長期と短期の違い
譲渡所得税の税率は、売却した不動産の所有期間によって大きく異なります。この所有期間は、売却した年の1月1日時点で5年を超えているかどうかで判断され、それぞれ「長期譲渡所得」と「短期譲渡所得」に区分されます。短期譲渡所得の方が、税率が非常に高く設定されています。これは、投機的な不動産の短期売買を抑制するための政策的な理由からです。
| 区分 | 所有期間(売却した年の1月1日時点) | 税率合計 |
| 短期譲渡所得 | 5年以下 | 39.63% |
| 長期譲渡所得 | 5年超 | 20.315% |
もし売却のタイミングを調整できるのであれば、所有期間が5年を超えてから売却する方が、税制上有利になることを覚えておきましょう。
参考:国税庁「No.3211短期譲渡所得の税額の計算」
参考:国税庁「No.3208長期譲渡所得の税額の計算」
その他の税金(印紙税・登録免許税)
譲渡所得税の他にも、不動産売却のプロセスでは以下の税金が発生します。
- 印紙税:不動産売買契約書に収入印紙を貼付することで納める税金です。契約金額によって税額は異なりますが、例えば契約金額が1,000万円超5,000万円以下の場合は1万円となります(2027年3月31日までの軽減措置適用後)。
- 登録免許税:売却する不動産に住宅ローンが残っており、抵当権が設定されている場合に、その抵当権を抹消するための登記手続きで発生します。税額は、不動産1つにつき1,000円です。
このうち印紙税(売主が負担したもの)は、譲渡所得の計算において「譲渡費用」として計上することができ、節税に繋がります。なお、抵当権抹消登記にかかる登録免許税は、譲渡するために直接要した費用ではないため、譲渡費用には該当しません。
参考:国税庁「No.3255譲渡費用となるもの」
参考:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」
節税の第一歩!譲渡所得の計算方法
節税を考える上で最も重要なのが、課税対象となる「譲渡所得」を正確に計算することです。譲渡所得が少なくなれば、支払う税金も当然少なくなります。ここでは、その計算方法と、計算に必要な「取得費」「譲渡費用」について詳しく見ていきましょう。
譲渡所得を計算する基本的な式
譲渡所得は、単純な売却価格そのものではありません。不動産を売却した金額から、その不動産を取得するためにかかった費用と、売却するためにかかった費用を差し引いて計算します。
この計算式で算出された課税譲渡所得金額がプラスになれば税金が発生し、マイナス(譲渡損失)になれば、原則として譲渡所得税はかかりません。
※特別控除額は条件により100万円~5,000万円が適用されます(例:マイホームの場合は3,000万円)。
| 項目 | 内容 |
| 売却価格 | 不動産が実際に売れた金額 |
| 取得費 | 不動産の購入代金や購入時にかかった諸費用など |
| 譲渡費用 | 不動産を売却するために直接かかった費用など |
参考:国税庁「No.1440譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)」
参考:国税庁「No.3202譲渡所得の計算のしかた(分離課税)」
取得費に含まれる費用とは?
取得費は、売却した不動産の購入代金だけではありません。購入時に支払った仲介手数料や登記費用、不動産取得税、さらには購入後に行ったリフォーム費用なども含まれます。先祖から相続したなどで購入代金が不明な場合は、売却価格の5%を概算取得費として計上しますが、実際の取得費よりも大幅に低くなることが多いため、購入時の売買契約書や領収書を探し出し、正確な金額を計上することが節税の重要なポイントです。
【関連記事】相続税軽減のための取得費加算の特例について-【岡山県】不動産売却・査定・買取|後楽不動産の安心サポート
譲渡費用として認められる費用
譲渡費用は、不動産を売却するために直接要した費用のことを指します。具体的には、不動産会社に支払った仲介手数料や、売買契約書に貼付した印紙税などが該当します。また、土地を売るために建物を解体した場合の解体費用や、より有利な条件で売るために既存の契約を解除した際の違約金なども譲渡費用に含めることができます。これらの費用を漏れなく計上することで、課税対象となる譲渡所得を圧縮できます。
【利益が出た方向け】節税効果の高い7つの特例
不動産売却で利益が出た場合、様々な特例を適用することで、課税譲渡所得から一定額を控除したり、税率を軽減したりできます。ご自身の状況に合った特例を知り、賢く活用しましょう。特例の適用には、確定申告が必要です。
マイホーム売却なら最優先!3,000万円の特別控除
マイホーム(居住用財産)を売却した場合、所有期間にかかわらず譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例です。これにより、譲渡所得が3,000万円以下であれば税金はかかりません。適用を受けるためには、現在住んでいる家であること、または住まなくなってから3年目の年末までに売却することなどの要件を満たす必要があります。節税効果が非常に高い代表的な特例です。
【関連記事】自宅売却で得られる特別控除の条件とは?「3,000万円控除」を徹底解説-【岡山県】不動産売却・査定・買取|後楽不動産の安心サポート
H3:所有期間10年超でさらにお得!軽減税率の特例
売却した年の1月1日時点で、所有期間が10年を超えているマイホームを売却する場合には、さらに税率が低くなる軽減税率の特例を適用できる可能性があります。この特例は、前述の3,000万円特別控除を適用した後の譲渡所得に対して、6,000万円以下の部分の税率を通常よりも低い14.21%に軽減するものです。3,000万円の特別控除と併用できるため、長年住んだマイホームを売却する際には大きな節税メリットがあります。
| 控除・特例 | 概要 | 主な適用要件 |
| 3,000万円の特別控除 | 譲渡所得から最大3,000万円を控除 | 居住用財産であること |
| 軽減税率の特例 | 譲渡所得6,000万円以下の部分の税率を軽減 | 所有期間が10年超の居住用財産であること |
参考:国税庁「No.3305マイホームを売ったときの軽減税率の特例」
住み替えなら検討したい!特定のマイホームの買換え特例
マイホームを売却し、新たにマイホームを購入(買い換え)する場合、一定の要件を満たせば、売却した年の譲渡益に対する課税を、将来買い換えたマイホームを売却する時まで繰り延べ(先送り)できる特例です。この特例を適用すると、売却時点での税負担をなくすことができるため、売却代金を新しい家の購入資金に最大限充てることが可能になります。ただし、3,000万円の特別控除や軽減税率の特例との併用はできません。
相続した不動産で使える!取得費加算の特例
相続によって取得した不動産を、相続開始があった日の翌日から3年10ヶ月以内に売却した場合、納付した相続税額の一部を不動産の取得費に加算できる特例です。これにより、課税対象である譲渡所得が減り、所得税や住民税の負担を軽減できます。相続税を納めていることが適用の前提条件となります。
参考:国税庁「No.3267相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」
相続した空き家なら!3,000万円の特別控除
相続した実家が空き家になっている場合、一定の要件を満たすことで譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例です(ただし、令和6年1月1日以降に譲渡し、相続人が3人以上の場合は2,000万円まで)。正式には「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」といいます。1981年5月31日以前に建築された家屋であることや、売却代金が1億円以下であること、相続開始から3年目の年末までに売却することなどが主な要件です。
参考:国税庁「No.3306被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
利用されていない土地の売却に!低未利用土地等の100万円特別控除
個人が所有する、長期間利用されていない土地などを500万円以下(市街化区域等の一定の区域では800万円以下)で売却した場合に、譲渡所得から最大100万円を控除できる制度です。都市計画区域内にある土地であることや、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていることなどが要件となります。
参考:国税庁「No.3226低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除」
事業用資産を買い換える場合の特例
個人事業主などが事業で使用していた土地や建物を売却し、新たに事業用の資産に買い換えた場合に、譲渡益の一部に対する課税を将来に繰り延べることができる特例です。適用できる資産の組み合わせなど、詳細な要件が定められています。
参考:国税庁「No.3405事業用の資産を買い換えたときの特例」
【損失が出た方向け】税負担を軽くする2つの特例
不動産を売却した結果、購入した時よりも価格が下がり、損失(譲渡損失)が出てしまうケースもあります。その場合でも、特定の要件を満たせば、税金の負担を軽減できる制度が用意されています。
他の所得と相殺できる損益通算とは
通常、不動産の譲渡損失は他の所得(給与所得や事業所得など)と相殺(損益通算)することはできません。しかし、マイホームの売却で譲渡損失が出た場合など、一定の要件を満たす場合に限り、その損失を他の所得から差し引くことが認められています。これにより、他の所得にかかる所得税や住民税が減額され、結果として税金の還付を受けられる場合があります。
参考:国税庁「No.3203不動産を譲渡して譲渡損失が生じた場合」
損失を翌年以降に繰り越せる繰越控除
損益通算を行ってもなお控除しきれない譲渡損失がある場合は、その損失を売却した年の翌年以降、最長3年間にわたって繰り越し、各年の所得から控除することができます。これを繰越控除といいます。この特例の適用を受けるためには、損失が出た年だけでなく、その後も継続して確定申告を行う必要があります。
| 特例名 | 概要 |
| 損益通算 | 不動産売却による損失を、その年の給与所得など他の所得から差し引くこと。 |
| 繰越控除 | 損益通算でも引ききれなかった損失を、翌年以降3年間にわたって所得から差し引くこと。 |
参考:国税庁「No.3370マイホームを買い換えた場合に譲渡損失が生じたとき(マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)」
参考:国税庁「No.3390住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じたとき(特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)」
不動産売却における確定申告の進め方
不動産を売却して利益が出た場合や、節税のための各種特例を利用する場合には、必ずご自身で確定申告を行う必要があります。手続きを忘れると、無申告加算税などのペナルティが課される可能性があるため注意が必要です。
【関連記事】不動産売却後の確定申告は必要?手続きのやり方や節税方法を分かりやすく解説-【岡山県】不動産売却・査定・買取|後楽不動産の安心サポート
確定申告が必要になるケースとは
確定申告が必要になるのは、主に以下の2つのケースです。
- 不動産を売却して譲渡所得(利益)が出た場合
- 3,000万円の特別控除や損益通算など、税金の特例を適用したい場合
たとえ3,000万円の特別控除を適用した結果、譲渡所得がゼロになり納税額が発生しない場合でも、特例の適用を受けるためには確定申告そのものは必須ですので、忘れないようにしましょう。
参考:国税庁「不動産等を売却した方へ|令和7年分確定申告特集」
確定申告の期間と基本的な流れ
確定申告は、不動産を売却した翌年の2月16日から3月15日までの間に行うのが原則ですが、土日祝日の場合は翌平日に繰り下げられます。令和6年分(2024年分)の確定申告期間は、令和7年(2025年)2月17日(月)から3月17日(月)までです。基本的な流れは、必要書類を準備し、確定申告書と譲渡所得の内訳書を作成して、税務署に提出するという手順になります。提出方法は、税務署の窓口への持参や郵送のほか、e-Tax(電子申告)を利用することもでき、自宅から手続きを完結させることも可能です。
| 手順 | 内容 |
| 1.書類の準備 | 売買契約書のコピーや領収書など、申告に必要な書類を集める。 |
| 2.申告書の作成 | 国税庁のウェブサイトなどを参考に、確定申告書や譲渡所得の内訳書を作成する。 |
| 3.税務署へ提出 | 作成した書類を、所定の期間内に管轄の税務署へ提出する。 |
| 4.納税・還付 | 納税額があれば納付し、還付がある場合は指定口座に振り込まれるのを待つ。 |
申告時に必要となる主な書類
確定申告の際には、様々な書類が必要となります。スムーズに手続きを進めるためにも、売却が決まった段階から準備を始めましょう。
- 確定申告書:税務署や国税庁のウェブサイトで入手できます。
- 譲渡所得の内訳書:売却価格や取得費、譲渡費用などを記入する詳細な計算書です。
- 不動産の売買契約書のコピー:売却時と購入時の両方が必要です。
- 仲介手数料などの領収書:取得費や譲渡費用を証明するために必要です。
- 登記事項証明書(登記簿謄本):売却した不動産の情報が記載されたものです。
これらの書類に加えて、適用する特例によっては戸籍の附票や住宅ローンの残高証明書など、追加の書類が必要になる場合があります。
参考:国税庁「A4-1申告手続き(譲渡所得関係申告書添付書類)」
参考:国税庁「令和6年分譲渡所得の申告のしかた」
まとめ
不動産売却に伴う税金は複雑ですが、基本的な仕組みを理解し、計画的に対策を立てることが重要です。まずは譲渡所得を正確に計算し、ご自身の状況で利用できる控除や特例がないかを確認することから始めましょう。この記事で紹介した節税対策を参考に、賢く、そして安心して不動産売却を進めてください。
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